にんにく栽培に防寒対策は必要?防寒が必要なケースから寒さが重要な理由まで解説
にんにく栽培において、寒さは大切な役割を果たしますが、地域や環境によっては防寒対策が必要になる場合もあります。
本記事では、
- にんにく栽培に防寒対策が必要か知りたい
- にんにくの具体的な防寒方法を知りたい
- 寒さに強いにんにくの品種を知りたい
といった方に向けて、「あきたしらかみにんにく」を栽培する株式会社gella(JGAP認証農場)が、にんにくの栽培における寒さのメリットや、防寒が必要なケースについて詳しく解説。
簡単に取り入れられる防寒対策の方法も紹介します。
適切な寒さ対策を行うことで、健康で香り豊かなにんにくを収獲できるでしょう。
栽培の基本的な流れや、うまく栽培するためのコツも解説しているので、ぜひ参考にしておいしいにんにくを育てましょう。
本記事のポイントは次の通りです。
【本記事のポイント】
- にんにく栽培では基本的に防寒対策は不要だが、霜柱が立つような場合は防寒が必要
- 黒マルチやもみ殻などで防寒対策できる
- 寒さや寒暖差はにんにくの糖度や栄養を高める大切な要素
- 寒地では寒さに強い品種を選ぶことが大切
- ポイントをおさえることで栽培が失敗しづらくなる
それでは、各ポイントについて詳しく見ていきましょう。
【目次】
- にんにく栽培で寒さ対策が必要な場合もある
- 寒さはにんにくのうまみをアップさせる重要な要素
- 寒さに強いにんにくの品種
- にんにく栽培における品種選びのコツ
- 寒地系にんにくの栽培方法
- にんにく栽培の防寒についてよくある質問
- 適切な寒さ対策でおいしいにんにくを栽培しよう
\北国の大地が育む、濃厚な旨味と香り/
秋田の大自然のパワーを凝縮した国産にんにく!
寒地系高級品種「白玉王」を使用
にんにく栽培で寒さ対策が必要な場合もある
にんにくは寒さに強い作物として知られていますが、栽培環境や地域によっては防寒対策が必要になる場合があります。
ここでは、にんにく栽培において防寒対策が必要なケースや、具体的な防寒方法について解説。
必要に応じて防寒して、にんにくの発育を健康にしましょう。
防寒対策が必要なケース
にんにく栽培で防寒対策が必要になるケースは、主に栽培地の気候や生育状況に応じて異なります。
特に大きな霜柱が頻繁に立つような地域では、防寒をする方がよいでしょう。
霜柱によって、植え付けたにんにくの鱗片や根を持ち上げて、ダメージを受ける場合があります。
にんにくは寒さ自体には強い作物ですが、霜による悪影響を防ぐための防寒対策が必要です。
一方で雪の多い地域では、積雪に保温材の効果があり、外気温より雪中のほうが暖かくなるため、防寒対策は必要ありません。
秋田県大館市も雪の多い地域です。
冬の防寒対策は特に行っていませんが、春には元気ににんにくが成長しています。
黒マルチやもみ殻などで防寒する
にんにく栽培で寒さ対策をする際は、
- 黒マルチ
- もみ殻
- わら
といったものを活用する方法が効果的です。
植え付け前に黒マルチを張ることで、土壌温度を一定に保ち、霜害や凍結からにんにくを守ります。
日中の太陽熱を吸収して地温を上げるため、寒冷地や冷え込みが厳しい時期でも根の活動を維持する効果も。
また、雑草の繁殖も防げるため、一石二鳥です。
もみ殻やわらの活用は手軽で、保温効果だけでなく通気性も確保できます。
植え付け後に防寒対策をする際にも便利な方法です。
適度に土壌を乾燥させる効果もあるため、土の凍結を防ぐのにも役立ちます。
コストや栽培の規模などで、自分に合った防寒対策を選びましょう。
寒さはにんにくのうまみをアップさせる重要な要素
過度な寒さや霜害を防ぐために防寒対策が必要な場合がありますが、にんにくにとって寒さは単なる厳しさではありません。
寒さはにんにくのうまみや栄養素をアップさせる重要な要素でもあるのです。
ここでは、寒さがにんにくに大切な理由について解説します。
低温期間が長いほどにんにくは立派に育つ
にんにくは0~15℃の低温にさらされることで、より大きく風味豊かに育つ特性があります。
寒冷地で栽培されるにんにくは、低温期間が長いほど成長が促され、香りや味わいが濃厚に。
にんにくは0~15℃の環境下に1ヵ月程度さらされることで、発根や萌芽を促進する効果があります。
冬期間に発根や萌芽が促されることで、生育中期以降のにんにくの肥大効果が期待できるのです。
低温期間ににんにくは糖分をため込む
にんにくは冬の気温低下を感じると、厳しい寒さに耐えるために糖分をため込む性質があります。
水分の割合が多いと氷点下で凍ってしまう可能性が高まりますが、糖分をため込むことで凍りにくくなるのです。
厳しい寒さを乗り越えたにんにくは糖度が高く、あきたしらかみにんにくも38.9度という驚異的な糖度を誇ります。
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寒地系高級品種「白玉王」を使用
寒暖差が激しいと栄養を蓄えやすい
寒暖差が大きい環境は、にんにくの栄養蓄積に良い影響を与えると考えられています。
昼間と夜間や季節の変わり目など、気温の差が大きいと、にんにくは環境の変化に適応するために効率的に栄養素を蓄える特性があります。
特に、夜間の冷え込みが強い地域では、にんにくに含まれるアリシンやフラボノイドといった風味成分が増加し、香りやうまみが凝縮される傾向に。
寒暖差がしっかりある場所で育ったにんにくは、自然な甘味と強い香りをもち、料理に使った際に風味が際立つでしょう。
寒さに強いにんにくの品種
にんにくは基本的に寒さに強い作物ですが、品種によって耐寒性に差があります。
寒冷地での栽培を考える場合、特に寒さに強い品種を選ぶことが大切です。
ここでは、寒さに強い寒地系にんにくの品種を紹介します。
【寒地系にんにくの品種】
福地ホワイト六片
「福地ホワイト六片」は、寒さに強いにんにくの代表的な品種です。
青森県をはじめとした日本の寒冷地で栽培されており、厳しい冬の気候にも耐えられる品種。
外皮が白く、りん片数が6つ前後という特徴をもち、風味が濃厚で香りが豊かです。
福地ホワイト六片は、寒さを受けて栄養素が凝縮されるため、味がより深く、うまみが増します。
冬の寒さによって球が大きく育ち、収穫量も安定しやすいことも特徴です。
寒冷地でのにんにく栽培におすすめの品種といえます。
白玉王
「白玉王」は、福地ホワイト六片のなかでも特に優良なものを選抜した高級品種です。
福地ホワイト六片の特徴をもちながらも、
- 福地ホワイト6片よりもさらに肉厚でずっしり重い
- 糖度が高く、より甘味と旨味感じやすい
- 病気に強い特性をもち栽培しやすい
といった特性ももちます。
gellaでも白玉王を採用しており、秋田の厳しい寒さのなかで「あきたしらかみにんにく」を栽培しています。
にんにくの風味が豊かで、糖度の高さからくる甘味が特徴です。
病害虫にも強い品種で、安定した収量が期待できるでしょう。
白玉王について詳しく解説した記事もあるので、興味のある方はあわせてどうぞ。
ニューホワイト六片
ニューホワイト六片も寒地系のにんにくで、りん片が大きく、形のそろいが良いことが特徴の品種です。
味や栽培のしやすさ、貯蔵性に優れており、初心者でも栽培しやすい品種でしょう。
黒ニンニクづくりに適している品種としても知られ、熟成させてもりん片があまり小さくならないことが特徴です。
寒冷地だけでなく、栽培時期をずらすことで弱暖地までの幅広い地域で栽培できます。
ピンクニンニク
「ピンクニンニク」はその名の通り、外皮が薄いピンク色をしている品種です。
主に北海道で栽培されている品種で、オホーツク海沿岸の厳しい環境でも栽培されています。
厳しい寒さによって、強い辛味と香りが生み出されることや、ホワイト六片種と比較して栄養価が高いことなどが特徴です。
また、2022年には「ところピンクニンニク」が地理的表示保護制度(農林水産物や食品などの名称を知的財産として保護する精度)に登録され、これからさらに人気が高まることが期待されています。
にんにく栽培における品種選びのコツ
にんにく栽培における品種選びは、栽培場所や気候条件に大きく影響されます。
地域に合った品種を選ぶことで、品質や収穫量が大きくアップするでしょう。
にんにくは大きく分けて「寒地系」と「暖地系」に分かれます。
系統 | 品種 | 栽培地域 |
寒地系 | ・福地ホワイト六片 ・白玉王 ・ニューホワイト六片 ・ピンクニンニク ・富良野 など | 主に北陸より北地域 |
暖地系 | ・上海早生(わせ) ・壱州早生 ・島ニンニク ・嘉定 ・平戸 など | 主に東海より南地域 |
また、関東や北陸などでは寒地系と暖地系の中間的な特徴をもつ品種も栽培されています。
寒地系は氷点下になるような厳しい寒さでも耐えられるため、北海道や東北での栽培に適しています。
一方、暖地系は厳しい寒さへの耐性が比較的低いため、主に東海地方~沖縄での栽培が盛んです。
同じ地方でも地形や天候などによって適した品種が変わる可能性があるため、育てる場所の環境に合ったものを選びましょう。
また、
- 料理用
- 葉にんにく用
- 黒にんにく用
などの使用目的によっても品種選びは変わってきます。
葉にんにく用としては「嘉定」や「ハーリック」といった品種がおすすめです。
また、黒ニンニクを作る際は「福地ホワイト六片」や「白玉王」といった、大きな鱗片と強い甘味や旨味をもつ品種が適しています。
品種によって収穫時期も異なります。
「上海早生」や「壱州早生」といった「早生(わせ)種」は、一般的に植え付けからおよそ4~6ヵ月で収穫可能です。
晩生種は収穫まで9~10ヵ月程度かかるため、収穫時期も品種を選ぶポイントになります。
寒地系にんにく栽培方法
寒地系にんにくは、寒冷地特有の機構を活かして育てられる品種。
高品質で風味豊かなにんにくが収穫できます。
ただ、栽培にはいくつかのポイントがあり、寒地系にんにくの栽培の流れとともにおさえておくことで、より満足のいく栽培ができるでしょう。
ここでは、寒地系にんにくの栽培の流れや、おさえるべきポイントについて解説します。
栽培の流れ
寒地系にんにくは、9~10月に植え付けます。
冬を越して4~5月頃に本格的に成長し始め、収獲は6月中旬~下旬に収獲。
気候や栽培環境によって若干前後する可能性もありますが、おおまかな流れは上記の通りです。
gellaでは、寒地系品種「白玉王」を次のような流れで栽培しています。
gellaでは地温の安定化を図るために、黒マルチを設置。
冬は積雪があり、畑に立ち入ることすらできませんが、毎年雪の下でにんにくは成長の準備をしてくれています。
にんにく栽培の基本についてまとめた記事もあるので、より詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
上手に栽培するためのポイント
寒地系にんにくをうまく栽培するためには、それぞれの作業のポイントをおさえて、適切な管理を行うことが大切です。
土壌の準備から収穫までの各ステップでの工夫が、収量と品質に大きく影響します。
ここでは、寒地系にんにくを上手に栽培するためのポイントについて解説。
ポイントは次の通りです。
- 土づくり
- 追肥
- とう摘み
- 日当たり
- 病害虫対策
それぞれ詳しく解説しますね。
土づくり
にんにくの栽培で最初に取り組むべきは、良質な土づくりです。
にんにくに適した土づくりをすることで生育がよくなり、収量や品質に直結します。
にんにくの栽培で理想的な土の条件は、次の通りです。
- 水はけと保水性のバランスがいい
- pH値を6.0~6.5の間を保つ
- 団粒構造を形成する
土づくりでは堆肥や緑肥、化成肥料などを使用して、発芽や生育に必要な栄養素を補いましょう
また、pH値の管理も大切です。
にんにくの栽培に適したpH値は6.0~6.5の間。
酸性に寄りすぎると生育に悪影響が出るため、土壌検査をして必要に応じて苦土石灰を使用しましょう。
また、にんにくの生育環境には適度な水はけと保水性の両方が重要です。
水はけが悪いと根腐れを起こしやすく、水はけが良すぎると水分不足や栄養不足につながります。
水はけと保水性のバランスを保つポイントは、土質を団粒構造にすること。
団粒構造とは、大小の土の塊がバランスよくでき、適度にすき間がある土の状態のことです。
堆肥や緑肥の使用、丁寧な耕耘などで団粒構造は形成されていきます。
にんにくの土づくりについて詳しく解説している記事もあるので、ぜひ栽培前の参考にしてみてはいかがでしょうか。
追肥
にんにく栽培において、追肥は収量と品質をアップさせる大事な工程です。
追肥は、土壌中の栄養が不足しやすい成長期に行います。
草丈が約30cmになった時期を目安に、追肥しましょう。
追肥には化成肥料を使用し、株もとに均等にまくことがおすすめ。
ただ、肥料を与えすぎると病気などのリスクが高まるため、適量を守りましょう。
gellaでは、ブームスプレーヤーを使って液体肥料を散布しています。
とう摘み
にんにくの栽培のおいて「とう摘み」は、にんにくを肥大化させるために大切な作業です。
gellaでは気温が上昇し始める5月中旬頃に、にんにくのとう(花茎)が出始めます。
花茎は「にんにくの芽」として市販されているもの。
放っておくと、やがて花が咲きます。
とうが出てきてから2~3週間以内に摘み取ることで、栄養を球根に集中させることができ、大きく風味豊かなにんにくに育てることが可能です。
とうが20~30cmほどに伸びているのを見つけたら、適宜摘み取りましょう。
日当たり
寒地系にんにくの栽培を行う際は、日当たりのいい場所を選ぶことが大切です。
にんにくは日光をしっかりと浴びることで、光合成が活発になり、球の成長や品質向上につながります。
特に成長期である春から夏にかけては、十分な日照が必要です。
また、日当たりの良さは土壌の過湿を防いだり、土壌温度を適度に保ったりする効果もあります。
最低でも半日は日当たりがある場所、可能であれば全日直射日光があたる場所が望ましいです。
病害虫対策
にんにくは病虫害を受けやすい作物であり、さまざまな病気や害虫が発生する可能性があります。
主な病虫害は次の通りです。
病気 | 症状 | 対処法 |
春腐病 出典:にんにく専門サイト | ・主に春から夏にかけて発生 ・葉に筋状の病斑が生じ、葉脈に沿って茎の基部まで達する ・葉や茎が黄色くなり、腐敗する ・水分の多い土で菌が広がりやすい | ・薬剤を使った防除 ・発症した株と土を取り除き、畑の外で処分する ・水はけのいい土づくりをする |
さび病 出典:にんにく専門サイト | ・主に春と秋に発生 ・葉の表面にオレンジ色の斑点が発生 ・葉が枯れる ・空気や水によって感染して周囲に広がる | ・薬剤を使った防除 ・土壌の水はけと保水力の改善 ・通気性の確保 ・感染した葉を速やかに取り除き、畑の外で処分 |
葉枯病 出典:にんにく専門サイト | ・主に夏に発生 ・葉の先端から枯れたようになったり、病斑が出たりする ・高温多湿で発症しやすい | ・薬剤を使った殺菌 ・水はけをよくして適度に乾燥させる |
青かび病 出典:よしだ屋 | ・萌芽~越冬後、収穫前などに発生 ・種球の表面に青緑色のカビが発生し、腐敗が進む ・種球の乾燥不十分や、多湿で発生しやすい | ・植え付け前の種子を十分に乾燥させる ・土壌の水はけをよくする |
黒腐菌核病 出典:よしだ屋 | ・主に冬から春に発生 ・越冬前後に感染し、根が水浸状に腐敗 ・種球に感染した場合、白色のカビや黒色のごま状斑点が見られる ・次第に株全体が枯れる | ・土壌の水はけをよくする ・連作を避ける ・種子消毒して植え付ける ・発症した株を早めに抜き取る ・農薬(ベンレートT水和剤20など)を使用する |
また、にんにくに付きやすい害虫は次の通りです。
害虫 | 発生時期 | 被害 | 対処法 |
ネギアザミウマ | 春から秋 | ・幼虫や成虫が葉の汁を吸い、多発すると葉全体が白っぽくなる ・食痕から春腐病が感染したり、鱗片がサメ肌状になったりする | ・農薬の使用(ハチハチ乳剤など) ・保管庫周辺の除草 |
ネギアブラムシ | 春から秋 | ・幼虫や成虫が葉の汁を吸い、葉が黄化 ・若い株では枯れる場合がある | ・農薬の使用(ダイアジノン乳剤40、ハチハチ乳剤など) ・畑周辺の除草 |
ネギコガ | 春から秋 | ・幼虫が葉の内部に入り、葉肉を食害する ・多発すると葉が白化したり枯死したりする | ・農薬の使用(オルトラン水和剤、ハチハチ乳剤など) |
チューリップサビダニ | 春から夏 | ・鱗片が吸汁され、黄橙色や淡褐色に変色する ・感染した種球を植えると、葉がねじれたり展葉できなかったりする | ・健全な種子を植える ・農薬の使用(トク地温乳剤、ハチハチ乳剤など) |
イモグサレセンチュウ | 春から夏 | ・初期段階では球に水浸状の筋が見られる ・収穫後に球が灰褐色のスポンジ状になる | ・農薬の使用(ベンレートT水和剤20) ・感染していな種子を使用 ・ネギ属植物以外を輪作する ・水はけをよくする |
病害虫を防ぐには、まず過湿と通気不足を改善しましょう。
団粒構造の形成や硬盤層(土の下にある固まった層)の破壊によって排水性をあげたり、株間を適切に空けて通気性を確保することが重要です。
また、定期的に株を観察し、異常があるものを早期に取り除いたり、必要に応じて農薬で防除も行いましょう。
にんにく栽培の防寒についてよくある質問
ここまで、にんにく栽培における寒さ対策や、育てるポイントについて解説しました。
ここでは、にんにく栽培において初心者が疑問に感じやすい点について回答します。
疑問や不安を解消して、楽しくにんにくを栽培しましょう。
にんにくの防寒対策はいつ行えばよい?
にんにくの防寒対策は霜が降り始める時期(11~12月頃)に行うとよいでしょう。
寒さが本格化する前に対策することで、にんにくへの被害を防げます。
ただ、にんにくは寒さに強い作物です。
防寒対策は必須ではなく、主に霜による種の押上を防ぐために行います。
積雪がある地域では、雪中で温度が安定するため、防寒対策をしなくてもよいケースも多いでしょう。
マルチやもみ殻以外に防寒方法はない?
マルチはもみ殻、わらなどを使って防寒対策をする方法を解説しましたが、ほかにも使えるものがあります。
- 防虫ネットに不織布を重ねて保温性を高める
- ビニールトンネルで保温する
- 株元に牛糞堆肥をまいて保温する
株元の保温をすることで、霜害を防げます。
コストがかかるものもあるため、もみ殻やわら、堆肥などをまくだけでも十分な防寒対策になるでしょう。
防寒対策は地域によって違う?
地域によって寒さが異なりますが、基本的な防寒対策は同じと考えていいでしょう。
マルチングをしていれば、寒冷地でも温暖地でも防寒対策は大丈夫です。
マルチングをしていない場合は、急激な冷え込みなど気象情報をチェックしながら、必要であれば防寒対策をしましょう。
温暖な地域でも盆地や標高の高い地域で育てる場合は、急な冷え込みも考えられるため、冬季は防寒対策が必要な場合があるでしょう。
防寒対策以外に冬に注意すべきことはある?
防寒対策以外に冬季に注意すべきことは、水分管理です。
積雪地帯であれば水やりをする必要がありませんが、温暖な地域では晴れが続く場合には土の過乾燥に注意しましょう。
土が乾燥してきたと思ったら、必要に応じて水やりをしましょう。
冬季もにんにくは光合成して養分を蓄えているため、日当たりと水やりは春からの成長を促す重要な要素です。
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秋田の大自然のパワーを凝縮した国産にんにく!
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本記事では、
- にんにく栽培に防寒対策が必要か知りたい
- にんにくの具体的な防寒方法を知りたい
- 寒さに強いにんにくの品種を知りたい
といった方に向けて、にんにく栽培における防寒対策の必要性や、具体的な方法について解説しました。
本記事のポイントは次の通りです。
【本記事のポイント】
- にんにく栽培では基本的に防寒対策は不要だが、霜柱が立つような場合は防寒が必要
- 黒マルチやもみ殻などで防寒対策できる
- 寒さや寒暖差はにんにくの糖度や栄養を高める大切な要素
- 寒地では寒さに強い品種を選ぶことが大切
- ポイントをおさえることで栽培が失敗しづらくなる
にんにくは基本的に寒さに強い作物なので、寒さ対策に敏感になりすぎる必要はありません。
ただ、品種や栽培環境によっては必要になる場合もあるため、育てているにんにくの状況を見ながら実践してみてくださいね。
\北国の大地が育む、濃厚な旨味と香り/
秋田の大自然のパワーを凝縮した国産にんにく!
寒地系高級品種「白玉王」を使用